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「意図を取り下げる」とは、「忘れること」である

前回の記事で、目標を達成するために、まず初めは「意図すること」。
加えて、「その意図を取り下げないこと」が大切と説明しました。
 
意図することのメリットは3つありました。
・情報フィルターが作動し、目標達成に必要な情報を集めてくれる
・目標を達成するための第1歩を踏み出したことになる
・(意図を撤廃しない限り)自動的に目標を達成できる
 
それでは、肝心の「意図を取り下げる」とは具体的にどのような現象なのでしょうか?
あなたが、何をしてしまうことが「意図を取り下げた」ことになるのでしょうか?
 
それは、「忘れる」ことです。
 
あなたが過去に意図したことを忘れてしまっていたら、網様体賦活系が正しく動作しません。
なぜなら、忘れてしまった段階で、本来有益である情報が「不要」と脳に判断されるからです。
 
厳密にいうと、新しい意図が生じて「意図の上書き」が起こっています。
 
例えば、図書館で英語の勉強中にスマホの通知が鳴り、スマホを確認してしまったり、
朝早く起きて英語を勉強したいのに、眠いから二度寝をしてしまうなどが該当します。
 
本来の意図(英語を勉強するぞ!)が、「スマホを確認する!」や「眠る!」という意図で
上書きされてしまっているのが、お分りいただけますでしょうか。
 
なぜ、このような上書きが起こるかといいますと、
人間の脳は基本的に同時に1つのことしか考えられないからです。
 
マルチタスクの思考は、2つ以上を同時に考えているのではなく、一つの思考が短時間で切り替わっているだけです。
 
スタンフォード大学研究者のClifford Nassは、マルチタスクの習慣がある人のパフォーマンスを評価する実験を行いました。
その結果、「情報取捨選択能力」、「複数のタスクを素早く切り替える能力」、「作業記憶力」の3つの能力において、
シングルタスクを心がけている人よりも、マルチタスクの習慣がある人の方が劣っていることを明らかにしました。
 
つまり、常に1つの意図を考え続けた方が目標が達成される可能性が上がるということです。
なぜなら、意図の上書きの影響が少なく、最大限の意図の力を発揮できるからです。
 
しかし、この世にはあなたの意図を上書きしようとしてくる誘惑が沢山あります。
当然、それらの誘惑に負けてしまうことはあるでしょう。
(僕も数え切れないほど誘惑に負けてきました)
 
ですが、上書きされたならば、再度元の意図に上書きし直せば良い話です。
そこで提案したいのが、「意図を取り下げてしまっても、すぐに元に戻してくれる環境を作れないか」ということです。

意図を取り下げない3つの工夫

ここではできるだけ意図を取り下げないために、簡単な3つの工夫をご紹介します。
僕がここ2〜3年の間で試してきて、非常に効果が高いものが以下の3つとなります。
 
①期限を他人に宣言する
②理想の未来を言葉にして紙に書き、寝床に貼る
③理想の未来を表している画像をスマホの待ち受けに設定する
 
①期限を他人に宣言する
期限を宣言することで、期限まであなたは意図を取り下げることが困難になります。
なぜならば、その締め切りを守らないと信頼を失うかもしれないからです。
 
「信頼を失うかもしれない」という恐怖は非常に強力です。
あなたが信頼を失いたくないと思える大切な親友や、尊敬しているメンター、大人数のコミュニティに宣言してしまうことで、
より強く意図を上書きしにくくすることができます。
 
初めの一歩はとても抵抗があると思いますが、やることは「いつまでにやる」を伝えるだけです。
それさえを乗り越えれば、その対価として意図の力を最大限活用することができるようになります。
 
②理想の未来を言葉にして紙に書き、寝床に貼る
あなたは目を覚ましたとき、何が一番初めに視界に入りますか?
起きたときに自然と目線が行くところに理想の世界を表現した文章を貼り付けておきましょう。
(僕は、空気清浄機の側面に紙をセロハンテープで貼り付けています)
 
なぜこんなことをするかというと、朝一番に読んだ知識はインプットされやすく、長く脳に留まり、思い出すことが容易になるからです。
いつでも、あなたの理想の世界を思い出せるようになることが大切です。
 
思い出しやすくするためにも、「短くシンプルに」表現されていることが望ましいです。
そうすれば、あなたが別の意図で本来の意図を上書きしてしまったとしても、
本人の力で再度正しい意図を思い出し、上書きがしやすくなります。
 
つまり、意図の力を活用できる状況がそれだけ増えるということです。
 
③理想の未来を表している画像をスマホの待ち受けにする
②では「文章」を扱いましたが、「絵」や「画像」を利用することも非常に有効です。
なぜならば、脳は文字情報を処理するよりも視覚情報を処理する方が得意だからです。
 
TOEICで900点を取ると意図したならば、TOEIC900点を取った人の成績表を。
英検1級に合格すると意図したならば、英検1級を合格した人の合格通知を。
痩せると意図したならば、あなたにとって理想の体型を持つ人の画像を。
朝早起きするち意図したならば、朝気持ちよく起きている人の画像を。
笑顔が素敵な人になると意図したならば、魅力的な笑顔を持つ人の画像を。
綺麗な部屋を維持すると意図したならば、一番綺麗な時の自分の部屋を写真におさめて、その画像を待ち受けにしておくなど。
 
また、スマホの待ち受けにすることで大きなメリットを得られます。
というのも、スマホが普及している僕たちの時代は、平均して1日あたり110回もスマホを確認しているといいます。
 
つまり、スマホの待ち受けを110回も閲覧しているということです。
 
これを利用し、待ち受けを「意図した結果得たいもの」にすることで、
110回も得たい結果を否が応でも思い出すことができるのです。
 
これにより、意図の力が発揮される状況が自然と増えていきます。

一歩を踏み出したら、目標を達成することを考え続けて諦めないこと

2記事にまたいで意図することの有効性や意図を取り下げない方法について説明してきました。
初めて聞くような脳についての知識も多く、若干イメージしずらかった分野かもしれません。
 
目標を掲げても達成できない人はとても多いと思います。
でも、それは仕方がないことなのかもしれません。
 
なぜならば、目標を達成するためにクリアしていなければいけない条件が多すぎるからです。
 
そして、そのうちの一つに「達成するまで決して諦めないこと」が含まれています。
・・・ハードルが高すぎますよね。元来苦痛を避けようとする僕たち人間にはあまりにも過酷な条件です。
まるで、頂上が見えない登山をしているかのような絶望感があります。
 
ですが、幸いなことに、苦痛を避けるためのツールやノウハウは過去の研究から数多く見出されています。
これまで培われてきたツールやノウハウを組み合わせることで、過酷な道のりを自然体で駆け抜けることができるようになる方法を見出だせる、僕は信じています。
 
だれもが、まるで、滑り台を滑り降りるかのように目標を達成できる世界を目指して、これからも情報を集め、アウトプットして参ります。
(僕は、この目標を達成するまで決して諦めません)
 
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