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【PSD #9】導入期における学びの遅さをどうにかできないか?という話

 一番時間がかかる「導入期」

こんにちは、くろっきーです。

GWはみなさまいかがお過ごしでしょうか。僕は特段お出かけすることもなく「文章」との格闘の日々です笑

久々にProblem-Solving Daily(PSD:問題解決日記)を書いていこうと思います。

今回で9記事目ですね。

今日は、「上達の原則」の一部分にフォーカスを当てています。

以下が僕が体系化した「上達の原則」の概念図です。

今回のテーマは、「導入期」(学び始めでスキルがまだ無い時期)におけるジレンマについてです。

そのジレンマとは、

スピーディに必要なことを学んでいきたいけど、その意とは反して、思ったよりも時間がかかってしまう

ということです。

これはTOEICを通じた英語学習でもそうでしたし、今現在文章術を学んでいますが、同じような現象が再び起こっています。

その経験を反映させた上で「導入期」の横軸を最も長くして、導入期が一番時間がかかりますよ〜ということを図で表現しています。

時間がかかることは承知済みだけれども、この時間のかかり具合をどうにか改善していけるような戦略やマインドセットを確立させたいなぁ、と個人的に最近悩んでいるところです。

この記事を通じて、その悩みを晴らす希望が見えたら良いなと感じつつ、導入期について僕が認識していることを詳しく書いていこうと思います。

 なぜ「導入期」は時間がかかってしまうのか?

まず、そもそもなぜ「導入期」には時間がかかってしまうのか?ということについて、理由を整理しておこうと思います。

「時間がかかる」という表現は、僕の中では「2〜3年かかる」ことを想定しています。

要は、導入期に2〜3年ほどの歳月を費やすことが前提ですよ、ということです。

実際、僕が成長期に入って10000問ノックを始めてから、苦手潰しをしていた成熟期を経て、最終目標の990点を取るまでかかった時間は、合計で約6ヶ月でした。

僕の合計TOEIC学習期間は約3年であり、2ヶ月半は導入期だったことがわかります。

その2年間半の間で、合計で1年半くらいは全く英語学習をしていない時期もありました。

しかし、その空白の1年半があったからこそ英語の基礎が脳内で熟成されて、確固たる知識に変わったという自覚もあるので、無駄ではなく必要な1年半であったと認識しています。

こういった一件無駄と思える時間の使い方をしている部分も含めて、導入期は2〜3年かかるのだと僕は考えています。

そして、肝心の時間がかかってしまう理由についてですが、重たる原因は「モチベーションの定期的な低下」「必要知識量が多いこと」であると考えます。

モチベーションの定期的な低下

モチベーションが定期的に低下してしまうのは、ある程度は仕方がないことです。

まず、導入期はなかなかスキルが伸びません。小さな改善は多々見られるのですが、それらを改善したところで、全体としての実力が伸びている実感は得られにくいのです。

加えて、長い期間同じ取り組みをし続けると「飽き」が生じてきてしまうものです。

僕はあまり抵抗感がない方ですが、通常は毎日同じ作業を永遠と繰り返すことに耐えられる人は少ないでしょう。

それに起因して、モチベーションが保ちにくいということが定期的に起こってきます。

 必要知識量が多いこと

また、必要知識量が多いことについても、導入期の期間長期化に寄与しています。

上級者ならば当たり前のように知っている知識を、知識0の状態の人が“身につけて使いこなせる”ようになるのは、そう簡単ではありません。

そもそも経験を積んでいなければ必要性を実感できない知識が数多く存在しますし、全体像を把握できていて「枠」を認識できているかどうかも、知識習得には重要なポイントとなり得ます。

これらの問題点を抱えながら闇雲に前に進んでいかなくてはならない導入期は、ストレスが多い時期です。

これらのストレスを受けては回復し、そしてまたストレスにさらされながらも前に進む作業には、当然時間がかかるものでしょう。

時間がかかってしまうことは当然だとわかったのですが、それでも導入期をクリアするまでの時間を早めたいです。

どうにかできないでしょうか。

 導入期を早くクリアするための戦略

この2つが二大原因でであるとすると、解決策は2通りあります。

  •  モチベーションについての理解を深めて、モチベーションの低下を未然に予防すること
  •  必要知識を体系化してくれている人を見つけて、いち早くその人の体系を学ぶこと

 モチベーションの低下を未然に予防する

モチベーションが低くなってしまうのが遠回りであると認識しているのであれば、それを未然に防ぐ策は有効と言えます。

具体的には、目標を手書きして、その目標を達成した後の世界に思いを馳せる時間を増やすことが有効です。

さらには、「目標を達成できなかったとしたら?」を考えておくと、さらに有効でしょう。

自分の中に、「目標を達成しなければ現状が変わらない。この現状が一生続くとなると絶望だな」という認識が強く慣ればなるほど、その目標達成のための努力に取り組む可能性が飛躍的に上昇します。

「自分で自分の危機感を煽る」ことができるようになっておくと、モチベーションの問題は解決に向かいます。

 知識体系化をしている人を見つけて、いち早くその人の体系を学ぶこと

また、必要知識の体系化をしている人を見つけ、それを学ぶことも導入期における時間短縮に大きく貢献します。

具体的には、Youtubeでその学んでいるテーマについての動画全てに目を通したり、有料で情報教材を販売している人のコンテンツを学ぶのが有効でしょう。

できることならば、1対1の対面サービスを販売している人のサービスを受けることが最も有効です。

自分にフィットしたアドバイスがもらえることはもちろん、「その人に活動を見られている」という事実がモチベーション低下を防いでくれる効果があります。

導入期には、これら2つのことを意識して知識体得に勤しんでいくことが時間短縮のコツなのかもしれません。

 導入期に必要なマインドセット

上記の時間がかかってしまう2大原因を対処する策略を事前に打っておけば、想定よりも早く成長が見込めるのではないかと僕は考えています。

それに伴って、有効なマインドセットもあるのではないかと思うので、この項目で整理します。

  •  全体像が見えるまで、丁寧に1つずつ新しい概念を取得する
  •  必ず、どこかで「徹底的な暗記」が必要となる
  •  全体像の中でも、何が土台として重要なのかを見極める

 全体像が見えるまで、丁寧に1つずつ新しい概念を取得する

TOEICで言えば、文法の勉強をしているときが顕著ですが、これまで見聞きもしたことがない文法事項を紹介されると、突然過ぎて頭に入りにくいと思います。

基本的には3回以上その概念に出会わなければ、その概念を「重要だ」とは認識しないんじゃないかと思います。

なので、初めて出会った概念は複数回出会うことを前提として、「これ一つだけでも持って帰ろう」のマインドセットでインプットをしておくと良いかもしれません。

例えば、andの性質で「同じ形式をつなぐ」という概念があることを知った時、

「複雑で良くわからないし、これからも必要になるかはわからないけれども、どうやら形容詞と形容詞はつなぐことがあるんだなぁ」

これだけは1つ学びとして持って帰っておくのです。

そうすることで、2回目別の形でandに出会った時、

「あ、今回は動詞と動詞を繋いでる!形容詞と形容詞を繋いでた時と同じように動詞と動詞をつなぐこともあるんだなぁ。ということは、副詞と副詞をつなぐってこともあるのかな?名詞と名詞は?」

などのように知識の習熟度が上昇するきっかけになりますし、発展的な機能への仮説も立てることができるようになるかもしれません。

理解できた範囲で学びを1つでも持って帰ることを意識して学んでみてください。

 必ず、どこかで「徹底的な暗記」が必要になる

これは英語学習では終始顕著でしたが、「徹底的な暗記」はどこかで必須となります。

英語学習では「英単語暗記」ですね。

覚えていない単語=知らない知識ということになりますから、知らない知識を残したままでは読めるものも読めなくなってしまいます。

言葉では何度も言われてきていることでだと思いますので、素直に単語暗記を100個でも完璧に覚えきってみると見える世界が変わります。

これは英語学習の枠を外れても同じことです。

文章術の世界で言えば、自分の伝えたい概念を伝えるツールとして「例え話」をより多く暗記しなければ、相手に伝える手段がなくなって詰みとなってしまいます。

ボディメイクの世界でも、栄養学の知識を暗記していなければ、適切に筋肉に栄養を行き渡らせることができないため、無駄な時間を過ごすリスクが生じます。

大なり小なり、今学んでいる分野における暗記事項は、「必要だ」と素直に受け入れて暗記作業をすることをお勧めします。

見える世界は数段階上方に変わることが実感できるでしょう。

 全体像の中でも、何が土台として重要なのかを見極める

特に、その分野のことを詳しい人のコンテンツから学んだ時に顕著ですが、学んだ時には「全てが重要だ」と思えるものです。

当然、発信者も全て重要な項目だからこそコンテンツに反映させているのでしょう。

しかし、実際にはその重要度にも優先順位があるはずなのです。

「これができていなければ、他の部分を身につけていてもインパクトが薄い」

「これさえできていれば、他の部分はおまけに近い」

そのような概念が、その発信者の中には存在するはずなのです。

それを自分が復習する段階で見出して、それにフォーカスして学んでいこうと決意することで、導入期の時間短縮を図りやすくなります。

これについては1対1で話し合える場があれば、再確認しておくことが良いでしょう。

自分の認識のズレがあったら、修正できるので儲け物です。

 基礎がある程度仕上がったら、成長期に移行するべし

最後に、導入期を終えるタイミングについて書いておきます。

基礎を徹底的に学んでいく必要のある導入期ですが、実際は「ある程度」レベルの基礎が身に付いていれば終えて良いと考えています。

ほぼ100%の知識体系を体得する!、そんな心意気を持ちつつつ学んでいき、実際はある程度の基礎が身についたなぁの時点で、次の成長期に移行していくのがベストだと僕は考えています。

先ほど貼った上達の原則の図で見ても分かると思いますが、導入期にどれだけ時間をかけて学んだとしても、習熟度としては20〜30%に止まってしまいます。

実践が伴わない環境における学びというのは、意外と解像度が低く、限界があるのです。

それならば、次なる発展知識の受け皿として機能できるほどのある程度レベルの知識体系が仕上がったら、次に行ってしまう方が結果的に効率が良くなると思います。

成長期で意識するべきことは「数をこなすこと」です。

数をこなすということについての哲学はまた別の記事で書いていこうと思います。

それでは、今日はここまでとします。

お読みいただきありがとうございました!