一人の仲間と一緒に頑張ると、学びが大きくなる
こんばんは、くろっきーです。
今回も引き続き、分野に関わらず、学びが大きくなるような要素を解説していきたいと思います。
今回のテーマは「仲間」です。
僕は、今も昔もあまり変わりませんが、自分から積極的にコミュニケーションを取っていくタイプではなく、その時折偶然一緒になった人たちと交流を持つようなタイプです。
自分から自発的に対人コミュニケーションにエネルギーを割かない代わりに、何かを学ぶ時には自分の中にある未使用のエネルギーをフルで投入して、黙々と知見を深めたいと思う傾向があります。
簡単に言えば「研究者」タイプですね。
対人よりも対モノの方が好きなんだと思います。
こんなコミュニケーションベタな僕ですが、こんな僕でも何かを学ぶ時には、一緒に同じ方向性で学んでくれる仲間が居ると、とても心強いなぁと感じます。
僕が若かった学生時代から、今に至るまで、何か学びを深めたい時には欠かさず「仲間」が一人いる環境を自然と作っていました。
- 高校生時代のテスト勉強で、主要語科目だけでなく、家庭科や保健体育などのサブ教科に至るまで細かい知識の暗記を手伝ってくれたO君
- 大学受験のための勉強で、受験日最後の日まで一緒に勉強してくれたK君
- 大学の薬学勉強を、テスト1ヶ月前から一緒に勉強してくれたB君
- 就職活動の自己分析、エントリーシート添削から面接の練習まで手伝ってくれたHさん
- 薬剤師国家試験の勉強で、細かいところまで突いて確認してくれたS君
- 大学の研究室で、助教授からのパワハラ被害を癒しつつ、研究のアイデアを出してくれたMさん
- 新卒時代に、毎日お昼休みと終業後に英単語の問題を出し合ったS君
- TOEIC600点の時代から、990点に至るまで全面的にサポートしてくれたHコーチ
- 薬剤師初日から今に至るまで、一緒に薬学の新しい発見をシェアしてくれるNさん
- 今でも日々の気づきや発見を毎日報告し合っているOさん
ざっと挙げただけでも、僕の人生に多大なる影響を与えてくださった「仲間」が10人もいます。
この方々が居なかったら要所要所において結果を出すことができなかったと思います。
それぞれの段階で結果を出せたからこそ今の僕があるので、一人でも欠けていたら今の僕は存在しないでしょう。感謝してもしきれません。
僕がこの記事で提案したいのは、
「学びを深め合える仲間を一人見つけましょう」
ということです。
つまりは、『アカウンタビリティ・パートナー』を見つけましょう、ということです。
『アカウンタビリティ・パートナー』は海外では主要な概念ですが、日本ではあまり概念として確立されていないものなので、解説していきます。
『アカウンタビリティ・パートナー』とは?
アカウンタビリティ・パートナーとは、英語表記で「Accountability Partner」となり、日本語訳としては「説明責任を担うパートナー」という意味になります。
Nikeのトレーナーであるコートニー・フィアロン氏は以下のように言っています。
「特定の目標を目指し、責任を持って取り組めるようサポートしてくれる仲間を見つけるのです」
このフィアロン氏の言葉は、ボディメイクトレーニングの文脈で発言されていますが、僕はトレーニングだけに限らず、目標達成をしていくその他の分野でも同じことが言えると思っています。
自分がこれからやることにおける学びを深めていきたければ、『アカウンタビリティ・パートナー』を見つけて一緒に学びを深めていくことが有効です。
僕たちが目標に向けて努力をする時、そのための努力というのは、大抵の場合は「生きていく上で必須」とは言えないものばかりです。
- これから英語を学ばなければ、”命の危機”に晒される
- これからカッコイイ体にならなかったら、”死んでしまう”
- この作品を作り上げなければ、これからの人生は”お先真っ暗”だ
テクノロジーや倫理観が整備された現代社会で、このような生存本能を刺激してくるような状況というのはまず起こりえません。
それゆえに、英語を学ぶ、身体を鍛える、創造性を発揮する…などの努力を要する取り組みは、「やっておくとBetter」止まりであり、「生きていく上で必須」ではないのです。
皆様もよくご存じでしょう、人間というのは基本的には怠惰な生き物です。
怠惰な生き物である僕たちが「やっておくとBetter」な取り組みをやっていると、どこかで目を背けたり、サボってしまったり、意識を向ける方向が変わってしまったり、などの「逃避」がなされます。
『アカウンタビリティ・パートナー』には、この「逃避」を防止して、どんなにサボりやすい人でも目標達成のための取り組みに注意を向け続けられるようになる、という点で大きなメリットがあるのです。
アカウンタビリティ・パートナーと何をするのか?
具体的に、アカウンタビリティ・パートナーと何をするのかをご紹介します。
アカウンタビリティ・パートナーとは「互いに報告をし合う」ことになるのですが、報告することは、大きく3つのフェーズに分かれます。
- これまでの行動の評価
- 気づき・学び・感情のシェア
- これからの行動の計画
この3つの要素が含まれているのであれば、実際に会って対面会話形式で行っても良いし、メッセージツールでの文章媒体で行っても問題ありません。
①これまでの行動の評価
このフェーズでは、前回立てた計画を実際に取り組んでみての評価を報告します。
例えば、「1週間に3冊の本を読む」という行動計画を立てていたとすると、実際に1週間過ごしてみて2冊しか読めなかったとしたら、正直に
「1週間で3冊読むと計画していましたが、実際には2冊を読み終えたところまでの進捗となりました」
と報告します。
ここで大切になってくることは、ウソの報告をせずに正直に伝えることです。
ウソがまかり通ってしまったら、アカウンタビリティ・パートナーと対話する大きなメリットである「逃避」を防止する、という機能が働かなくなってしまいます。
また、進捗が悪くても、それを悪いことだと思わずニュートラルに事実だけを表現することも重要です。
上の例であれば、「1週間で3冊読むと計画していましたが、実際には2冊”しか読むことができませんでした”」のように表現してしまうと、「未達成であること=悪いこと」という空気感をアカウンタビリティ・パートナーと共有することになってしまいます。
隙あらばサボってしまう僕たちは、「未達成」であることのほうが遥かに多いので、報告し合うたびにネガティブな空気感になると良い関係は長続きしません。
勇気を出して正直に、かつ、ネガティブな表現を控えた事実ベースの評価をしましょう。
②気づき・学び・感情のシェア
このフェーズでは、取り組みの中で得た気づきや、得られた新しい知見、感情的な変化をシェアします。
先ほどの例であれば、「1週間に3冊本を読む」という計画を立てて、実際に読んでいったわけですが、その取り組みの中で、
・気づき:「1冊目は初めて読む分野だったから読むのが遅かったけど、2冊目は1冊目を読んだおかげで知識が増えたおかげで読みやすかったな」
・新しい知見:「読書スピードというのは、背景知識の量が増えるにつれて早くなっていくものなのかもしれない」
・感情的な変化:「複数の本を読んでいく中で、その分野に関して徐々に全体像がわかるようになっていく感覚が楽しい」
のように、それぞれやっているなかで頭の中にフワッと浮かんできた思考や、自然に感じ取った感情を文章化してシェアしていきます。
僕はこの②のフェーズこそが、「学びを大きくする」上でもっとも大きな役割を担っていると思っています。
気づき・学び・感情には「頭の中に浮かんで、すぐに消えてしまう」という共通点があります。
それらが浮かび上がった短い時間の間に、自分で文章に起こしたり、発言する機会を設けてアウトプットしなければ、儚くも消えていってしまう存在です。
一度消えてしまっても同じような学びをする機会は今後も現れていくでしょうが、何度も何度も同じことを気付いては消え、気付いては消えを繰り返していたら、次につながらないのです。
僕は、アウトプットすることは腑に落とすための作業だと思っています。
腑に落としたことは、いつになっても消えずにストックされ、積み上げられていきます。
どの分野でも、気づき・学びを消えない形で積み上げることが結果を出すことに貢献していくのです。
③これからの行動の計画
このフェーズでは、これまでの進捗と、気付いたこと・学んだこと・感じたことを踏まえて、これからの計画を立てていきます。
上記の読書をしていく例であれば
「次の1週間では、前週に読めなかった1冊も含めて4冊読んでいきます。2冊目以降は読みやすくなったので、4冊というのは現実的な数値だと思っています」
のような感じです。
報告する周期はそれぞれのアカウンタビリティ・パートナーと相談してやりやすい形で決めていくのが一番ですが、たとえ毎日報告するような関係であったとしても、毎回行動計画を宣言したほうが良いと僕は思っています。
「自分はこれから、こういうことをやっていきます」
このように宣言するのを聞いてもらうだけで、自分は「そういえば、あの時言ってたアレ、どうなった?」と聞かれた時に説明しなければならない状況が発生します。
行動計画を宣言した瞬間に、その進捗を報告をするときに「いえ・・・なんにも進んでいません・・・。」と言って、恥をかくリスクが発生するわけです。
そのリスクが生まれることで、人間が「逃避」をしづらくなるのです。
「逃避」を防止するためにも、毎回行動計画は宣言してから終えるようにしてください。
アカウンタビリティ・パートナーはどうやって見つければ良いか?
学びを大きくするためにもアカウンタビリティ・パートナーを見つけよう!というのがこの記事での提案ですが、具体的にどのように見つけていくのが良いのか、僕なりの意見を書いておこうと思います。
僕が「探そう」ではなく、「見つけよう」という表現をしているのは、
探そうとして探すのではなく、すでになってくれる存在がいることに気づく、というニュアンスを含めるためです。
僕がこれまで目標達成に一緒に取り組んだアカウンタビリティ・パートナーは、血眼になってパートナーになってくれそうな人を探したのではなく、すべて偶発的に自然と一緒になった人と学びを深めるような取り組みをしていた、という感じでした。
皆様も、今取り組んでいる事柄に関するコミュニティに参加していると思いますが、その中でフィーリングの合う人が一人はいるのではないでしょうか。
フィーリングが合っている人というのは、血眼になってすぐそばにいるのではなく、気付いたら自然と仲良くなっていた、そんな関係だと思うのです。
そういう人をアカウンタビリティ・パートナーにしてください。
つまりは、そういう人と行動結果の報告・学びのシェア・これからの計画宣言をし合うような関係になってほしいのです。
いきなり「アカウンタビリティ・パートナーになってよ!」と言うのも変なので笑、自分から学びがあったらシェアすることから始めると良いと思います。
もうすぐ2年
実際に今現在の僕にも、2020年5月から一緒にアカウンタビリティ・パートナーとして学びをシェアし合っている仲間がいます。
彼は「アートデザイン&ランニング」、僕は「英作文の勉強+ブログへのアウトプット」と、取り組んでいるジャンルは異なれど、休日・平日関係なく毎朝ほぼ決まった時間にチャットツールに報告・シェア・計画を書き込んでいます。
ながーく続いている関係性ですが、なんとそろそろ2年になります。
この2年間の学びの多くは、彼とのチャットコミュニケーションの中で生まれたと言っても過言ではありません。
皆様も、アカウンタビリティ・パートナーを見つけて、学びを加速させていってください。
以下は目標管理・進捗メモ・今後の予定・余談となります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
目的・目標
目的
- 英語におけるオールマイティとなる
- オールマイティになっていく過程をお見せする中で役立つノウハウを紹介する
- 英語学習の理解度を上げる
- 英語学習のモチベーションを維持する
- アウトプット中心の生活環境にシフトさせ、文章での価値提供に慣れていく
目標
- 英検1級合格
- ブログ記事年間で100記事
現在の進捗
- 2021年12月1日:参考書1冊目として『[はじめる編] 英作文のトレーニング 新装版』
- 活動:未知のフレーズを単語カードに抽出
- 結果:600フレーズ分暗記
- 2022年1月1日:参考書2冊目として『例解 和文英訳教本 (文法矯正編) –英文表現力を豊かにする』
- 英文法知識をScrapboxに抽出
- 105セクション/105セクションまで完了
- 現在、未知のフレーズを単語カードに抽出作業中
今後の方針
英作文の勉強は、ようやく参考書2冊目の『例解 和文英訳教本 (文法矯正編) –英文表現力を豊かにする』を1周終えました。
次は3冊目に入りたいところですが、まずはこの参考書に含まれているこれまで出会ったことのないフレーズをすべてもれなく単語カードにする作業に取り組んでいます。
学び初めの参考書には「未知」が大量に含まれていますからね、全ての「未知」を抽出して、「既知」にする作業をサボることなく行っていくことが、英作文マスターのためのキーだと思っています。
しんどい作業ですが、コツコツ頑張って参ります!
余談:ピーター・ドラッカーの言葉
今は「学びを増やす」という側面でブログを書いているわけですが、脳内に眠っているアイデアを呼び起こすためにも、同時進行で読書をしています。
今読んでいる本の中にピーター・ドラッカーの発言が引用されていたのですが、それが僕の目に止まりました。
生産性とは、他人の仕事を手伝うために何かをすることで成り立つものではなく、神がそれをするために与えてくれた仕事、それをうまくやるように与えてくれた仕事に、自分の全ての時間を使うことなのです。
この発言、人生を幸福に生きるために最も重要な要素が含まれており、大変感銘を受けた発言であります。
「学びを増やす」という意味でも、この発言に含まれている要素が大きく貢献するので、いずれ解説したいなぁと思いました。
まだこのドラッカーが言っているような状態に僕自身がなれていないので、解説する権利と、それに見合う実力が無いので、できないです。
こんな洞察に富みに富んだ発言、してみたいなぁ。
それでは、本日はこのへんで。
ありがとうございました!