仕事で頭がいっぱいだった前職で学んだこと
こんばんは、くろっきーです。
今回も、日々の学びを最大化するためにできるTipsを紹介していきます。
今日に関しては、実際に「勉強に着手するシーン」ではなく「勉強をしていないシーン」に焦点を当てます。
特に、この記事を読んでいる皆様は「仕事」に1日の大半の時間を使っていることと思いますので、仕事上でできる学びを大きくするための工夫をご紹介しようと思います。
僕が薬剤師をやる前は、無限に降りかかってくる業務を残業してでも漏れなく、かつ、期限内に終わらせなければならないような仕事に従事していましたが、その状態でコツコツと勉強して学びを増やし、TOEICを勉強して900点まで取ることができました。
それだけの環境でも、しっかり学びを増やせる一手であると思っています。
今回紹介する方法は、既にできている方もいらっしゃると思います。
しかし、今回の工夫をさらに徹底していただくだけで、普段より頭の中をスッキリさせた状態で勉強に取り組めるようになるはずです。
仕事のことを忘れておかないと、学びの質が落ちる
今回ご紹介するのは、
「勉強する時には、仕事で抱えているタスクをすっかり忘れておける方法論」
となります。
皆様のほとんどの方が経験があると思いますが、勤務時間が終わって自宅にいるときでも、仕事について考える時があるのはないでしょうか。
僕は顕著にその傾向がありました。
「明日になったら、まずはあの仕事から着手しないとな・・・」
「あの仕事について、どういう手順を踏まないといけないのか不明瞭だから、◯◯さんに相談しよう」
「あの仕事、時間かかりそうなんだよなぁ・・・」
などなど、このように、未完了のタスクについて思考を巡らせている瞬間があると思います。
この現象がなぜ起きてしまうかというと、「ツァイガルニク効果」と呼ばれる心理現象が起こっているからだとされています。
ツァイガルニク効果(ツァイガルニクこうか、Zeigarnik effect)は、人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。ツァイガルニック効果、ゼイガルニク効果、ゼイガルニック効果とも表記する。
ドイツのゲシュタルト心理学者クルト・レヴィンの「人は欲求によって目標指向的に行動するとき 緊張感 が生じ持続するが、目標が達成されると緊張感は解消する」という考えに基づき、リトアニア出身で旧ソビエト連邦の心理学者ブリューマ・ゼイガルニク(1901年11月9日 – 1988年2月24日)が「目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」との事実を実験的に示した[1]。以上がツァイガルニク効果。
Wikipediaより(2022/3/16 20:40時点)
「目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」
この現象が、直接的に仕事について考えてしまう原因となっていますね。
仕事のことで頭の中が半分以上を占めていたならば、当然それだけ目の前の学習のインプット効率も落ちます。
僕たちが共通して持っているこの想起されやすくなる傾向をどうにか対処しなければなりません。
対処する、つまり、ツァイガルニク効果の影響を避けるためには、以下の2つの方法があります。
- 仕事を終わらせてしまう
- 仕事を完璧に忘れてしまう
それぞれ解説します。
仕事を終わらせてしまう
当然のことですが、全ての仕事がスッキリ終わっていれば、頭の中に仕事の記憶が巡ることは無くなります。
既に転職を経験したことのある方はよくわかると思いますが、次の職場に入ってまで、前職の仕事がどうなっているかは気になる人はいないはずです。
それと同じで、全ての仕事が自分のコントロール範疇になければ記憶には想起されません。
なので、毎日毎日仕事の時間をフルに使って、やり残しなく仕事を終えて帰宅することは、頭の中に仕事を想起させる余地を無くし、目の前の学びに集中できるようになります。
ただし、これはあくまでも理想論です。
仕事内容にもよると思いますが、実際は、その日の全ての仕事を終えて1日を終えることは困難なことの方が多いでしょう。
また、全ての仕事を終わらせるために、残業して勉強時間が減ってしまうとなると本末転倒です。
なので、この「仕事を終わらせてしまう」ことは、可能な人が可能な範囲で実施していただければ良いと思います。
もし業務体系上難しい場合は、次のスタイルがおすすめです。
仕事を完璧に忘れてしまう
僕が前職でハードに働きながらもTOEICを勉強する上で意識していたことは「仕事について完璧に忘れてしまうこと」です。
仕事について忘れられたからこそ、TOEIC900点が出せるだけのポテンシャルを発揮できたのだと今となっては思います。
ところで、皆様は「では、明日から家では仕事について忘れてしまってください」と言われてすんなりと「はい、わかりました!」とすぐに忘れられるでしょうか?
少なくとも、僕は無理です。
無理だと思う一番の要因に「仕事について考えるのをやめて、すっかり忘れてしまったら、思い出せなくなるものがあるのではないだろうか?思い出せないことで、業務に漏れが出てしまうのではないだろうか?」という恐怖心が出てきます。
全ての業務を、期限内にもれなく完遂しなければならない環境にいたからこその恐怖感かもしれませんが、少なくとも皆様にも「やらなければならないことが未完了になってしまう恐怖感」が少しは感じられるのではないでしょうか。
でも、安心してください。大丈夫です。
忘れてしまっても、思い出せるような仕組みを敷いていれば良いのですから。
以下では、この仕組みを敷くためのアイデアをご紹介します。
このアイデアを導入して、ツァイガルニク効果を無効化し、間接的に学びを大きくしていきましょう。
忘れていても大丈夫な仕組みを作る
最初にも言いましたが、以下のアイデアは社会人としては初歩的なアイデアのように聞こえるかもしれません。
しかし、これらのアイデアを「学びを大きくするために、忘れても良いようにしよう」というマインドセットで使ったことはほぼないのではないでしょうか。
是非1つのタスクだけでも今回のアイデアを組み合わせてみてください。少しでも頭の容量が節約できたと感じていただければ幸いです。
①リマインダーをつける
「リマインダー」、すなわち、通知機能を使うことは、「忘れていても大丈夫」という状況を維持できる直接的なアプローチです。
なぜなら、通知することで「思い出せるから」です。
使い方の例として、
- 次の日の15:00にAさんに電話のアポをとっているので、14:55にリマインダー機能を設定しておくことで、そのタスクの存在を完璧に忘れておく
- 次の日の12:00から社内担当者と会議室でミーティングがある。11:50に設定したリマインダーからの通知が来るまで、そのミーティングの存在を忘れておく
- 毎月15日締め切りの月次書類があるが、毎月10日ごろから着手すれば余裕で間に合う。だから、毎月10日に「その書類に着手する」というタスクをリマインド機能につけておく
などがあります。
ツァイガルニク効果を直接避けられる原理を利用した方法論ですが、効果テキメンです。
②カレンダーにTo Doを登録する
これは僕が前職で一番やっていたタスク管理方法ですが、スマホのカレンダーアプリに、各日付ごとににやらなければならないタスクが発生した場合には、その都度タスクをカレンダーアプリに登録しておくようにしていました。
そして、毎朝カレンダーアプリを開くように習慣づけて、「忘れていても、思い出せる環境」を作っていました。
たとえば、金曜日に取引先の担当者に電話をして特定の書類を送ってほしいと伝えるとします。
しかし、取引先の担当者が週明けまでコンタクトが取れないことを知らされたので、週明け月曜に改めて電話することになりました。
その場合に、カレンダーアプリの月曜に「担当者にTELする」と登録しておいて、週末中はそのタスクをすっかり忘れておける状況を作り出すのです。
月曜の朝にカレンダーアプリを開くことで、強制的に「あぁ、今日は担当者に改めて電話する日だったな」と思い出すことができます。
一見地味で当たり前のことが行われているようですが、タスクを忘れられる余地が生まれるのが大きなインパクトとなるのです。
③繰り返し機能を使う
これはカレンダーアプリの機能となりますが、毎週や毎月、毎年同じタイミングで決まった業務をしなければならない時は「繰り返し機能」を設定することをお勧めします。
これによっても、ルーチン業務が見える化されてそのカレンダーアプリに登録されているタスクを全て完了させることで「今日のタスクは全て終わった」という状況を作りやすくなり、ツァイガルニク効果を無効化しやすくなります。
僕が薬剤師となった今でも、実際にカレンダーの繰り返し機能にはお世話になっています。
- 県に必要な書類を申請する
- 先月の集計データを作成して本社に送る
- その月に出る予定の特定薬剤を必要分発注する
- シフトを作成し始めて、スタッフに確認してもらう
- 各種届出をまとめ始める
などなど、その作業が必要になるその日にまで全く忘れていても大丈夫な環境を作り出すことで、薬剤師としての業務をやっていないときに薬剤師の仕事について忘れていられる状況を作っています。
仕事が終わったら仕事について全く考えなくても良い環境というのは想像以上に快適です。
メリハリをつけることの重要性を身に染みて実感できると思います。
仕事に振り回されがちな方がいましたら、是非この3つのアイデアを徹底して導入してみてください。
勉強以外の時間で、学びをお膳立てする
ツァイガルニク効果を無効化して、日々の勉強における集中力を最大化させることで、学びを最大化できるということを本記事で紹介しました。
今回のアイデアはいわば「お膳立て」です。
直接的には学びを増やしてくれるわけではありませんが、余計なことに割くエネルギーを節約することで、間接的に学びを増やせるポテンシャルを最大化してくれています。
こういったアプローチが実は大きな差になってきたりしますので、このような発想がなかった方は是非やってみていただきたいと思います。
以下は目標管理・進捗メモ・今後の予定・余談となります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
目的・目標
目的
- 英語におけるオールマイティとなる
- オールマイティになっていく過程をお見せする中で役立つノウハウを紹介する
- 英語学習の理解度を上げる
- 英語学習のモチベーションを維持する
- アウトプット中心の生活環境にシフトさせ、文章での価値提供に慣れていく
目標
- 英検1級合格
- ブログ記事年間で100記事
現在の進捗
- 2021年12月1日:参考書1冊目として『[はじめる編] 英作文のトレーニング 新装版』
- 活動:未知のフレーズを単語カードに抽出
- 結果:600フレーズ分暗記
- 2022年1月1日:参考書2冊目として『例解 和文英訳教本 (文法矯正編) –英文表現力を豊かにする』
- 英文法知識をScrapboxに抽出
- 2022/3/3完了:105セクション/105セクションまで
- 2022/3/4〜(現在進行中):本書内にある未知のフレーズを単語カードに全て抽出
今後の方針
最近は単語カードに英作文で使えるフレーズを書く作業を進めているのと、徐々に英作文の参考書に載っている日本語訳を脳内英作文する練習をしています。
まだまだ書けないことが多いですが、徐々に事前にインプットした文法事項の意味がわかったり、自分が書きたいニュアンスを表現するためのフレーズに納得感が出たりなど、多くの学びがあります。
こういうリアルの学びも発信していけたらと思っておりますので、最初に自分の持っている理論は全て出し切りたいところです。
これからも記事は更新し続けます!
それでは、本日はこのへんで。
ありがとうございました!